爺叙 知恵の雫 俗語·造語編
世の中には小さな小さな知恵がいっぱいあり、それらが集まり積み重ねられて現代社会が周り人々の生活をより良くしてくれています。
知恵の雫を一滴づつ紹介していきます。
爺イの選択なので、もう死語となってしまった言葉が多数ありますが、ご勘弁のほどよろしくお願いします。
順次増やしていきますね🤗
<<<あ行>>>
一張羅(いっちょうら)
使い方
一張羅のスーツで、めかしこんで来たよ😆
一張羅かよ、それしか持ってないのか?
※一つしか持っていないというマイナスの意味を含んでいるので、目上や年上には使わない方が無難ですよ。
意味
持っている服の中でとっておきの(一番良い)服
持っている服はこの一着だけ
持っている服でこの一着だけがドレスコードに則ししている
語源
元々は一張蝋(いっちょうろう)でした。
蝋燭が高価で庶民には手が届かなかった時代に、一本だけの貴重な蝋燭を大事な場面で使う時に表した言葉です。
時代と共に、貴重なものが変わり「服」を表す様になったのですね。
十八番(おはこ)
使い方
この歌は俺の十八番なんだよ😃
この芝居は團十郎の十八番だよ😃
十八番の芸を見せておくれよ。
意味
得意としている事柄
得意技
皆から評価の高い事柄
語源
歌舞伎用語の一つで、7代目團十郎が、初代、2代4代團十郎が得意とした18の演目を「歌舞伎十八番」と呼んだ事から、得意なものを表す言葉となった。
柳亭種彦という江戸時代の戯作家が書いた正本製にてそう読ませたことが始まりとされている。
読み替えは江戸の粋として流行っていた。
<<<た行>>>
どろん
使い方
ヤバイ奴が来たから、俺は、どろんするよ。
苦手な授業だから、どろんするよ。
午後からデートなので、昼でどろんするよ。
宿題してないから、あいつどろんしやがったな。
意味
その場からいなくなること。
誰にも告げずに隠れるようにいなくなること。
授業、仕事を、サボるという意味でも使われた。
語源
歌舞伎で幽霊が消え時や人物が逃げ隠れする際の効果音から引用されている。
忍者が雲隠れの術を使う際にもどろんと表現されている。
<<<は行>>>
半ドン
使い方
今日は半ドンだから午後からテニスしない?
仕事も一段落しそうだから明日は半ドンにしよう。
意味
ハーフサイズのドンブリじゃないですよ😃
授業、仕事が午前中だけで午後休みの事です。
語源
1)半分とドンタクを合わせて略した言葉。
ドンタクとはオランダ語のゾンタークが訛ったもので日曜日、休日を意味する。
2)明治時代の東京で正午に大砲で空砲を鳴らしていた事から、1日の半分をドンと鳴って知ったからという説もある。
3)高度成長期以降、週休2日に移行する過程で学校や企業で土曜日午後半休とする時期があった。
土曜半日を捩り半ドンとなった説もある。
パンツ一丁
使い方
パンツ一丁で走り回るんじゃないわよ‼️
パンツ一丁で出歩かないでよ‼️
意味
文字通りパンツ一枚だけ身につけた様の事ですね。
語源
戦後にパンツに代わりましたが、元は「ふんどし一丁」でした。
"一丁"の丁は、ふんどし締めた姿が丁の字に見えることからきています。
普通に言ったら「ふんどし一枚」となるのですが、粋を心情とする江戸っ子気質が生み出した造語ですね。
ピーカン
使い方
「ピーカン」の空だね❗
「ピーカン」の天気だ❗気持ちイイ😃⤴️
意味
雲一つない青く晴れた空の事
語源
日本では古くから、物事を何かに例えたり略したりする風習があります。
戦後、新しいデザインで発売された缶入り両切りピース。
この缶の色が濃い青色をしていた事から、晴天の青空にもじられたのだそうです。
また、芸能界用語にも「ピーカン」が戦前からあり、こちらが語源という説もあります。
こちらの語源は、カメラのピント合わせが天気の良い日は多少甘くても綺麗に撮影できた事から「ピントが完全」からもじられたようです。